異形石器(いけいせっき)


 続縄文時代の遺跡からは、「異形石器」と呼ばれる、不思議な形の石器が見つかることがあります。「異形石器」とは、通常の石の道具(矢じりやナイフなど)とは異なる変わった形の石器、という意味で付けられた名前です。様々な形のものがあり、はっきりした意味は分からないのですが、ヒトや動物をかたどって作られたものと考えられています。正確な意味は分かっていないのですが、展示では「鳥形(?)」、「ムササビ形(?)」など、推定される動物を示しています。

 ものを切ったり刺したり、といった実用的な用途に使える形はしていないため、まじないなどの意味があった道具と推定されています。お墓の中から見つかることもあるので、個人で身に着けていた「お守り」のような意味があったものかもしれません。